「スポーツにおけるファンエンゲジーメント」

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タイトル:

「スポーツにおけるファンエンゲジーメント」

主催者:

World Sports Creativity Sessions 

出演者:

佐藤尚之

川名正憲氏

Derek Jeter氏(VTR出演)

日付:

2021年1月23日

 

※以下、敬称略および下記コメントは筆者が意訳しておりますので、必ずしも出演者が言及したことではありません。あくまで、個人的に備忘録としての目的で纏めております。

 

 

1.「ファン」の定義とは?

 

佐:「ファン」とは?

「ファン」とは、にわかファンではなく、ロイヤリティファンと定義する

 

理由は3つ

1.パレートの法則(←2割のファンが8割の売上を占める)

2.潜在「ファン」に情報が届かない(←情報過多の現代)

3.口コミの価値が重要(←同じ価値観を持つ人の意見はより重要)

 

佐:「ファン」を増やすというアプローチとは?

①まずは現状の「ファン」の熱量を上げる

②熱量のあがった「ファン」が価値観を同じ「類友」を呼ぶ

③「類友」が「ファン」になる

 

川:ファンを絞りこむことで、潜在的なターゲットを見逃すのでは?

 

佐:「ファン」が希望することと「企業」が考える自身の魅力には大抵乖離があるので、問題ない。「ファン」に聞くことが大事

 

所感:

・佐藤さんが冒頭、「ファン」の定義を明言。議論の場でとても良い。

・「ファン」に聞くことが大事だが、「ファン」は本当に好きな理由を理解しているのか?言語化できるのか?聞き手の力が必要。要素を因数分解して、聞き出すことが大事

 

川:「ファン」とは?

「ファン」とは、球団と何らかの接点を持ってくれた方

グッズ販売は半分は選手肖像関連が売れる

2.ファンエンゲジーメントを高めるには?

佐:コピーできない魅力を醸成することが重要

「機能価値」はいずれ追い付かれる

例)宅配ピザ、チームの強弱、選手、イノベーション技術

「情緒価値」「未来価値」はコピーできない

例)チームのビジョン、ファンエクスペリエンス

 

所感:

・川名さんが冒頭、佐藤さんの「ファン」の定義に対して自身の定義を明言。議論の場で、素晴らしい対応。

・持続可能なチームの発展のために、顧客ロイヤリティ向上が大事

・ロイヤリティのベクトルを「選手」→「球団」に向けていくことが大事

 

川:日米欧のファン事情の違いとは?

米国)シーズンチケットホルダーが重要。ファンクラブはそれほどではない

欧州)株主としてファンが強いステイクホルダー

日本)ファンクラブが中心 

3.ファンエンゲジーメントの未来と理想

川:海外では多様なファンエンゲジーメントがある

例)スナック視聴、インゲームベッティング

 

佐:数よりファンの熱量を上げることが重要

 

川:中央集権→分散型のファン組織が面白い

例)全国一体のファンクラブでなく、地域毎のファン組織(ペーニャ)

 

ソシオ=年会費をチケットの払いチケットの購入権などを得て、投票権を持つ

ペーニャ=公認ファン組織